リモートチームの未来を語り合う!カジュアルな目標共有オンラインアクティビティ
リモートワークが定着する中、チーム内のコミュニケーションの質をどのように維持・向上させるかは、多くのチームリーダーやマネージャーにとって継続的な課題です。特に、日常の業務連絡だけでなく、チームの目標や将来の方向性についてカジュアルに語り合う機会は、対面時と比較して持ちにくくなりがちです。
フォーマルな会議で目標やビジョンを共有することは重要ですが、メンバー一人ひとりがそれらをどのように捉え、個人的にどのような貢献を考えているかを気軽に共有する場を持つことも、チームの一体感やエンゲージメントを高める上で非常に効果的です。
この記事では、そのようなニーズに応える、短時間で手軽に実施できるオンラインチームビルディングアクティビティをご紹介します。このアクティビティを通じて、リモートチームでも互いの未来への意識や貢献意欲を知り、前向きな雰囲気の中でチームの絆を強化することが期待できます。
アクティビティ名:未来への小さな一歩共有
概要
このアクティビティは、チームメンバーがそれぞれ、チームの将来や共通の目標達成に向けて「今後小さく始めたいこと」「個人的に意識したいこと」「挑戦してみたい工夫」などを簡潔に共有するものです。形式ばった発表ではなく、数分程度の気軽な共有を通じて、チーム全体の士気を高め、お互いの関心や意欲を知る機会を創出します。
期待される効果
- チームの共通目標や未来への意識をメンバー間で再確認できます。
- メンバー一人ひとりの主体性や貢献意欲を引き出します。
- 前向きなテーマでカジュアルにコミュニケーションを取り、一体感を醸成します。
- 普段見えにくいメンバーの関心事や意欲を知るきっかけになります。
- ポジティブな雰囲気で会議を開始または終了できます。
対象人数目安
3人~10人程度の少人数~中規模チームに適しています。大人数の場合は、時間を厳守するか、ブレイクアウトルームを活用するなどの工夫が必要です。
所要時間目安
5分~15分(参加人数や共有内容の量により調整)
準備物
- オンライン会議ツール(Zoom, Google Meet, Microsoft Teamsなど)
- 必要に応じて、共有内容をメモするためのオンラインホワイトボードツール(Miro, Muralなど)や共有ドキュメント(Google Docs, Notionなど)
具体的な実施手順
- 趣旨の説明(1分): アクティビティを開始する前に、リーダーや司会者が簡単な趣旨を説明します。「今日は皆で、チームの未来や目標について、堅苦しくなく少しだけ語り合う時間を取りたいと思います。これからチームとして目指す方向性について、皆さんが個人的に考えたり、小さく挑戦したいと思っていることを気軽に共有してみましょう。」のように伝えます。
- 共有テーマの提示(1分): 共有してほしい具体的なテーマを提示します。チームの状況に合わせて、以下の例を参考に一つまたは複数選びます。
- 「今後1ヶ月で、チームの成果を高めるために個人的に意識したい小さな行動は?」
- 「チームとして、もっと取り組んでみたい新しい工夫やアイデアは?」
- 「チームの未来のために、これから個人的にもっと知りたいこと・学びたいことは何?」
- 「もしチームが大きな成功を収めたら、自分はどんな貢献をしていたいか?」
- 「最近、チームの良い雰囲気作りのために個人的に心がけていることは?」 回答は完璧なものでなくて良いこと、思いついたことから気軽に話して良いことを付け加えます。
- 順番に共有(人数×1分目安): 参加者一人ずつ順番に、提示されたテーマに対する自分の考えや「小さな一歩」を共有してもらいます。一人あたり1分程度に収まるように促します。話す際は、具体例を少し加えると他のメンバーが理解しやすくなります。
- 簡単なフィードバック・共感(数分): 全員の共有が終わった後、時間があれば他のメンバーの共有内容について、短い感想や共感の言葉をかけあう時間を設けても良いでしょう。ただし、深掘りしすぎると時間がかかるため、あくまで「良いね」「それは面白い視点だ」といったポジティブな反応に留めるのがポイントです。
- まとめと振り返り(1分): 最後に、司会者が共有された内容全体を簡単に振り返り、ポジティブな言葉で締めくくります。「皆さんから色々な前向きな『小さな一歩』を聞けて、とても参考になりました。今日共有された意識や工夫が、チームの成長に繋がっていくことを期待しています。」のように伝えます。必要に応じて、共有されたキーワードをホワイトボードツールなどにまとめて表示すると、視覚的にもチームの意識を共有できます。
成功のためのポイント
- 問いかけを工夫する: 「目標達成のために」といった目的意識と、「小さな一歩」「個人的に」「工夫」といった回答ハードルを下げる言葉を組み合わせると、参加しやすくなります。
- 安心できる雰囲気を作る: どのような発言も肯定的に受け止め、批判的な意見や否定的な反応は避けるようにチーム全体で意識します。
- 時間管理を徹底する: 所要時間を事前に伝え、一人あたりの時間を守るように司会者が進行します。タイマーを使うのも有効です。
- 記録を残す(任意): 共有された内容をチャットに残したり、簡単なキーワードだけを議事録ツールや共有ドキュメントにメモしたりすると、後で見返してチームの意識を振り返ることができます。
- 定期的に実施する: 週に一度の定例会議の冒頭や終わりに組み込むなど、定期的に実施することで、チームにポジティブな共有の習慣が根付きます。
バリエーション
- 「理想のチーム像」をキーワードで共有: 「チームが最高の状態になったら、どんなキーワードで表せるか?」を各自が一つ考え、順番に発表する。
- ホワイトボード de 未来マップ: オンラインホワイトボード上に簡単なマップを作成し、「チームの強みから伸ばしたいこと」「未来へのチャレンジ」「個人的に貢献したいこと」といったエリアを設け、各自がポストイット形式で書き込んでいく。
- ペア/グループで話し合ってから共有: 人数が多い場合や、もう少し深く話したい場合は、少人数のブレイクアウトルームで一度話し合ってから、全体で各グループの気づきを共有する形式も考えられます。
まとめ
リモートワーク環境では、意識的にカジュアルなコミュニケーションの機会を設けることが、チームの心理的安全性を高め、エンゲージメントを維持・向上させる鍵となります。今回ご紹介した「未来への小さな一歩共有」は、短時間で手軽に実施できるアクティビティでありながら、チームの共通目標への意識を高め、メンバーの主体性や貢献意欲を引き出す効果が期待できます。
形式ばらない前向きな共有の時間を定期的に設けることで、リモートチームでもお互いを理解し、同じ未来を目指す仲間としての絆を強化することができるでしょう。ぜひ、チームの状況に合わせてこのアクティビティを試してみてはいかがでしょうか。