リモートチームで『ちょっと気になること』を投票!会話が弾むオンラインアクティビティ
リモートチームのカジュアルな交流を促進する「ちょっと気になること」投票
リモートワーク環境では、オフィスでの偶発的な会話や休憩時間の雑談といった非公式なコミュニケーションの機会が減少しがちです。こうした状況は、チームメンバー間の相互理解を深める機会を失わせ、心理的な距離感を生む原因となることがあります。チームリーダーやマネージャーの皆様は、どのようにしてリモートチームのカジュアルな交流を促し、メンバー間の親近感を育むことができるか、日々模索されていることと存じます。
この記事では、このような課題に対し、短時間で手軽に実施でき、参加ハードルが低いオンライン投票アクティビティをご紹介します。日常のささやかな「ちょっと気になること」についてチームで投票し、その結果について軽く会話することで、メンバー間のコミュニケーションを活性化し、チームの雰囲気を和やかにすることができます。
オンライン投票アクティビティ「チームdeちょい投票」の進め方
アクティビティ概要
チームメンバーに、仕事に直接関係しない日常的なテーマに関する簡単な選択式質問を提示し、オンラインツールを使って投票してもらいます。投票結果をチーム全体で共有し、その結果について短い時間で感想やコメントを言い合います。
期待される効果
- コミュニケーションの活性化: 共通の話題が生まれ、自然な会話のきっかけとなります。
- 相互理解の促進: メンバーの意外な一面や好み、価値観の一端を知ることができます。
- リフレッシュ・アイスブレイク: 会議の緊張を和らげたり、業務の合間に気分転換を図ったりするのに有効です。
- 心理的安全性の向上: 匿名投票などを活用すれば、発言に自信がないメンバーも気軽に意見表明できます。
- チームの一体感: 投票結果を共有し、共感や驚きを共有することで、チームとしてのつながりを感じられます。
対象人数目安・所要時間目安
- 対象人数目安: 少人数チーム(5名程度)から大人数チーム(数十名)まで実施可能です。人数が多いほど、多様な意見が見られて興味深さが増します。
- 所要時間目安: 1つの質問につき5分〜10分程度で完了できます。会議の冒頭や区切りが良いタイミングに組み込むのに適しています。
準備物
- オンライン会議ツール(Zoom, Microsoft Teams, Google Meetなど)
- 投票機能:
- オンライン会議ツールに内蔵されている投票機能。
- または、外部のオンライン投票ツールやアンケート作成ツール(例: Slido, Mentimeter, Typeform, Googleフォームなど)。匿名で実施したい場合は、匿名投票が可能なツールを選択します。
- 質問内容: チームメンバーが気軽に答えやすい、軽妙な選択式質問を事前にいくつか用意しておきます。
具体的な実施手順
- 質問テーマの選定: 進行役が、チームメンバーが答えやすい、仕事に直接関係のない日常的なテーマから質問を選定します。例えば、「朝型ですか?夜型ですか?」「コーヒーと紅茶、どちらが好きですか?」「犬派?猫派?」「好きな季節は?」「最近ハマっていることは?」「お休みの日は家で過ごすことが多いですか?外出することが多いですか?」など、メンバーの個人的な興味や好みに焦点を当てたものが望ましいです。
- ツールの準備: 使用するオンライン会議ツールの投票機能、または外部投票ツールのアンケートフォームなどを準備します。事前に質問と選択肢を設定しておきます。
- アクティビティ開始のアナウンス: 会議の開始時や休憩後など、適切なタイミングで「短い投票アクティビティを行います。気軽にご参加ください」とアナウンスします。
- 質問の提示と投票実施: 質問内容を画面共有するなどしてチーム全体に提示し、投票を開始します。使用するツールの操作方法(例: ポップアップが表示されたら選択肢をクリックする)を簡単に説明し、メンバーに回答を促します。
- 結果の共有: 設定した時間(例: 1分程度)が経過したら投票を締め切り、投票結果を画面共有します。円グラフや棒グラフなどで表示されると、視覚的に分かりやすいです。
- 結果についての簡単な会話: 投票結果を見て、特に意外な結果や、票が大きく分かれた、あるいは拮抗した項目などについて、短い会話やコメントを促します。「〇〇さんが△△を選んだのは意外でした」「□□についてもっと詳しく聞きたいです」といった軽い問いかけや感想を言い合うことで、自然なコミュニケーションが生まれます。この会話は強制ではなく、参加したい人が自由に話せる形式とします。
- アクティビティ終了: 時間になったらアクティビティを終了し、通常の会議や業務に戻ります。
成功のためのポイント
- 質問選びが最も重要です: 誰もが気軽に答えられる、ポジティブまたは中立的な質問を選ぶことを徹底してください。仕事のパフォーマンスや個人の評価に繋がる可能性のある質問は避け、あくまで日常や好みに焦点を当てることで、心理的な安全性を保ち、参加へのハードルを下げます。
- ツールの選定と操作の説明: 使用する投票ツールや機能は、メンバーにとって使い慣れているものが理想です。初めて使うツールの場合は、事前に簡単な操作説明を行うか、操作が直感的に分かりやすいツールを選びます。外部ツールを使う場合は、アクセス方法(URLやQRコードなど)を明確に共有します。
- 時間の管理: 短時間で実施することが目的です。投票時間やその後の会話時間を事前に設定し、時間通りに進行することで、他の会議や業務に支障が出ないように配慮します。
- 参加は任意とする雰囲気: 投票やその後の会話への参加は、あくまでチームメンバーの任意であることを明確に伝えます。全員参加を強制せず、気軽に参加できる雰囲気を fosters することで、メンバーはプレッシャーなく楽しめます。
- 結果への反応をポジティブに: 投票結果やそれに関するメンバーのコメントに対しては、肯定的な反応を心がけます。意見や好みの違いを楽しむ姿勢が、チームの多様性を尊重する文化を育みます。
バリエーション
- テーマ投票: 特定のテーマ(例: 「最近観た映画・ドラマについて」「お気に入りの飲み物について」)に絞り、関連する複数の質問で投票を行います。
- 二者択一バトル: 毎回、究極の二者択一のような質問(例: 「夏休みに行くなら山?海?」「飼うなら犬?猫?」)で投票を行い、シンプルに多数派を決めます。
- 「もしも」投票: 「もしも1週間完全に休みがあったら何をする?」「もしも宝くじが当たったら一番最初に買うものは?」といった、少し非現実的で想像力を掻き立てる質問で投票を行います。
まとめ
リモートチームにおけるカジュアルなコミュニケーションの不足は、多くのチームリーダーが直面する課題の一つです。今回ご紹介したオンライン投票アクティビティは、この課題に対し、短時間・低コスト・低ハードルで取り組める有効な手段となり得ます。日常の「ちょっと気になること」をチーム全体で共有し、共感や発見を通して会話を弾ませることで、メンバー間の心理的な距離を縮め、チームの絆を強化する一助となるでしょう。
ぜひ、次回のオンライン会議の冒頭や業務の隙間時間に、この「チームdeちょい投票」を取り入れてみてはいかがでしょうか。継続して実施することで、チーム内のコミュニケーションがさらに円滑になり、より一層働きやすいリモート環境が実現されることを願っております。