リモートチームで「ちょっと得意なこと」を教え合う!発見と知識共有オンラインアクティビティ
リモートワーク環境下では、オフィスにいた頃のような自然発生的な会話や、同僚の意外な一面を知る機会が減少しがちです。これにより、チーム内のカジュアルなコミュニケーションが不足し、メンバー間の相互理解が深まりにくいという課題を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このような状況を改善し、リモートチームの繋がりを強化するためには、意図的にコミュニケーションを活性化させる機会を設けることが有効です。しかし、多忙な業務の中で、準備に時間がかかったり、参加に負担を感じるようなアクティビティは導入しにくいかもしれません。
この記事では、短時間で手軽に実施でき、メンバーの新たな発見と知識共有を促進する「『ちょっと得意なこと』を教え合うオンラインアクティビティ」をご紹介します。このアクティビティは、チームメンバーの多様な一面を知るきっかけとなり、普段の業務では生まれにくいカジュアルな会話を生み出し、チームの心理的安全性を高めることにも繋がります。
「ちょっと得意なこと」を教え合うオンラインアクティビティ
概要
このアクティビティは、各チームメンバーが、仕事とは直接関係ないかもしれないけれど「ちょっと得意なこと」や、他のメンバーに教えたい「豆知識」「お役立ち情報」などを持ち寄り、数分ずつ発表・共有するものです。形式ばった発表ではなく、気軽に話すスタイルで行います。
期待される効果
- 相互理解の深化: メンバーの個人的な興味やスキル、経験について知ることで、人間的な側面への理解が進みます。
- カジュアルなコミュニケーションの活性化: 共通の趣味や意外な得意分野が見つかることで、業務以外の話題で盛り上がるきっかけが生まれます。
- 心理的安全性の向上: 仕事の成果とは異なる部分での自己開示を通じて、チーム内の安心感や信頼関係が育まれます。
- 新しい発見と学び: 他のメンバーの持つユニークな知識やスキルから、思わぬ学びや生活に役立つヒントを得られる可能性があります。
- 発表スキルの向上: 短時間で分かりやすく情報を伝える練習になります。
対象人数目安・所要時間目安
- 対象人数目安: 少人数チーム(3~8名程度)が最も実施しやすいでしょう。参加人数が多い場合は、時間を調整するか、発表者を絞るなどの工夫が必要です。
- 所要時間目安: 1人あたり2~3分の発表時間と、短い質疑応答やリアクションの時間(1分程度)を設ける場合、参加人数×3~4分がおおよその目安です。例えば、5名なら15分~20分、8名なら25分~35分程度で実施可能です。オンライン会議の冒頭や終わりに短時間組み込むことができます。
準備物
- オンライン会議ツール(Zoom, Microsoft Teams, Google Meetなど、チームが普段利用しているもの)
- 必要に応じて、発表者が画面共有するための資料(必須ではありません。写真1枚や簡単なスライド1枚でも十分です。)
- 発表順を管理するための簡単なツール(Google スプレッドシートやmiroなど、任意)
具体的な実施手順
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事前の告知と準備:
- チームメンバーに、このアクティビティの目的と内容を事前に告知します。「仕事とは異なる、あなたの『ちょっと得意なこと』や『誰かに教えたい豆知識』を2~3分で共有する時間です」と伝えます。
- 「ちょっと得意なこと」のテーマ例をいくつか提示すると、参加者がイメージしやすくなります。例:
- 美味しいコーヒーの淹れ方
- 便利なスマホアプリの活用法
- 短時間でできる簡単なストレッチ
- 旅行の際に役立つ裏技
- 効率的な片付けのコツ
- 特定の趣味(カメラ、植物、ゲームなど)に関する豆知識
- 知っておくと便利な〇〇の知識
- 発表希望者を募るか、全員参加とするかを決めます。全員参加の場合は、「特に得意なことがなくても、最近発見した面白いことや、誰かに共有したい1つの情報でも大丈夫です」と伝え、参加への心理的なハードルを下げることが重要です。
- 参加人数が多い場合や時間を厳守したい場合は、事前に発表順を決めておくとスムーズです。
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アクティビティの開始:
- 設定した時間にオンライン会議ツールに集合します。
- ファシリテーター(チームリーダーなど)が、改めてアクティビティの趣旨、目的、そして時間配分(1人あたりの持ち時間)を簡潔に説明します。和やかな雰囲気で開始することを心がけます。
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発表・共有:
- 事前に決めた発表順、またはその場で希望者を募る形で、一人ずつ発表を行います。
- 発表者は、準備した内容を2~3分で話します。画面共有が必要であれば使用します。
- ファシリテーターは時間管理を行い、残り時間などを適宜伝えます。
- 各発表後、参加者からの簡単な質問や感想を共有する時間を1分程度設けます。ポジティブなリアクションや共感の言葉を促し、発表者が話しやすくなるようにサポートします。
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まとめ:
- 全員の発表が終わったら、ファシリテーターが全体を振り返ります。「〇〇さんの話は面白かったですね」「△△さんの情報はすぐに役立ちそうです」など、具体的な内容に触れることで、参加者全員で今日の発見や感想を共有します。
- 参加してくれたメンバーに感謝を伝えて、アクティビティを終了します。
成功のためのポイント
- 雰囲気作りが鍵: 「上手く話さなければならない」というプレッシャーを与えないよう、あくまでカジュアルな情報共有の場であることを強調します。ファシリテーター自身も、気軽に発表してみるのも良いでしょう。
- 時間管理の徹底: 短時間で切り上げるためには、ファシリテーターによる時間管理が非常に重要です。タイマーなどを使用し、円滑な進行を心がけてください。
- 多様なテーマを歓迎する姿勢: どんなに些細なことでも、メンバーにとっては大切な情報や経験です。仕事に全く関係ない趣味の話や、個人的な「発見」なども大歓迎であることを伝え、自由な発想を引き出します。
- 継続的な実施を検討: 一度きりではなく、週に一度の定例会議の冒頭5~10分など、短い時間でも定期的に実施することで、継続的なコミュニケーション活性化に繋がります。
バリエーション
- テーマを固定: 毎回「最近ハマっていること」「お気に入りのアイテム」「行ってみたい場所」など、特定のテーマで共有する形式にすることも可能です。
- クイズ形式: 発表内容をクイズ形式にアレンジし、他のメンバーが答える形式にすると、よりインタラクティブで盛り上がります。
- スキルのデモンストレーション: 短時間で簡単なスキル(例: ショートカットキーの活用、特定のツールの便利機能など)をデモンストレーション形式で紹介することも有効です。
まとめ
リモートワークにおけるチームの繋がりを維持・強化するためには、業務以外のカジュアルなコミュニケーション機会を意識的に設けることが重要です。今回ご紹介した「『ちょっと得意なこと』を教え合うオンラインアクティビティ」は、短時間で手軽に実施でき、チームメンバーの多様な一面を知り、相互理解を深めるための有効な手段となります。
このアクティビティを通じて、普段は知ることのできないメンバーのユニークな才能や知識に触れ、新たな発見や学びを得ることができるでしょう。ぜひ、貴社チームの状況に合わせてこのアクティビティを導入し、リモート環境下でのチームの絆をさらに深めてください。