リモートチームのカジュアルな会話を活性化!メンバーの「好きなもの」を共有するオンラインアクティビティ
リモートワーク環境下では、オフィスでの偶発的な雑談や休憩時間の会話が減少し、チーム内のカジュアルなコミュニケーションが不足しがちです。これにより、メンバー間の心理的な距離が生まれ、相互理解や信頼関係の構築が難しくなることがあります。特に新メンバーのオンボーディングにおいては、業務以外の側面を知る機会が少なく、チームへの馴染みにくさを感じることが課題となる場合もあります。
この記事では、そうしたリモートチームのコミュニケーション不足を解消し、メンバー間のパーソナルな繋がりを育むための手軽なオンラインアクティビティとして、「好きなもの共有会」をご紹介します。短時間で実施でき、特別な準備も不要なため、日常のオンライン会議の前後や短いブレイクタイムに気軽に取り入れることが可能です。
「好きなもの共有会」とは
「好きなもの共有会」は、チームメンバーが各自の「好きなもの」や「最近興味を持っていること」、「週末にやった楽しいこと」などを短時間で紹介し合うオンラインアクティビティです。堅苦しいテーマではなく、あくまでパーソナルな興味や日常に焦点を当てることで、参加ハードルを下げ、自然な会話のきっかけを生み出すことを目的とします。
期待される効果
このアクティビティを実施することで、以下のような効果が期待できます。
- カジュアルなコミュニケーションの促進: 業務から離れた共通の話題を見つけ、雑談のきっかけが生まれます。
- 相互理解の深化: メンバーの意外な一面や人となりを知ることができ、人間的な繋がりが強まります。
- 心理的安全性の向上: 自分の好きなことを安心して話せる場があることで、チーム内の心理的安全性が高まります。
- チーム内の雰囲気向上: ポジティブな共有を通じて、チーム全体の雰囲気が明るくなります。
- 新メンバーのオンボーディング支援: 新しい環境で自分のことを気軽に話す機会となり、チームに溶け込みやすくなります。
アクティビティの詳細
- 対象人数目安: 5〜15名程度が円滑に進めやすいですが、参加者が多ければ複数グループに分けるなどの工夫で対応可能です。
- 所要時間目安: 1人あたり1〜2分の発表時間+質疑応答/感想共有時間を含め、全体で15分〜30分程度。
- 準備物:
- オンライン会議ツール(Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなど)
- 発表内容に合わせて、共有したいモノ(書籍、ガジェット、趣味の道具など)や画像/動画データ(画面共有用)があれば尚良いですが、必須ではありません。話すだけでも十分です。
具体的な実施手順
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テーマ設定と事前告知(5分前〜数日前):
- 今回の「共有会」で話してほしいテーマ(例:「最近ハマっていること」「私のリフレッシュ方法」「お気に入りの本や映画」「買ってよかったもの」「週末に起きた面白い出来事」など)を明確に伝えます。毎回テーマを変えると飽きずに続けられます。
- 所要時間目安と一人あたりの発表時間(例: 1〜1.5分)を事前に参加者に共有します。
- 共有したいモノや画面共有の準備が必要かどうかも伝えておくと親切です。
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アクティビティ開始(全体の冒頭や休憩後など):
- ファシリテーター(チームリーダーなど)が改めて本日のテーマと趣旨、所要時間を伝えます。
- 発表の順番を決めます。特に順番を気にしない場合は「話したい人からどうぞ」でも構いませんが、スムーズに進めるためには事前に順番を決めておくか、その場で指名する方が良い場合もあります。
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メンバーによる共有(1人あたり1〜2分 × 人数):
- 順番に、各自の「好きなもの」や「テーマに沿ったこと」を発表してもらいます。
- 必要に応じて、手元にある実物を見せたり、事前に用意した画像を画面共有したりしても良いでしょう。
- 発表時間には制限時間を設けることを推奨します。時間管理はファシリテーターが行います。
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短い質疑応答/感想共有(発表後 または 全員終了後):
- 各メンバーの発表後に、簡単な質問や「面白かった」「私も好きです!」といった共感のコメントを挟む時間があると、より会話が弾みます。時間がない場合は、全員の発表が終わった後にまとめて簡単な感想を共有する時間を設けても良いでしょう。
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終了(時間になったら):
- 予定していた時間になったら終了します。このアクティビティ自体を長引かせすぎないことが、手軽さを維持する上で重要です。
成功のためのポイント
- 強制しない雰囲気作り: あくまで「もしよかったら」というスタンスで、参加は自由であることを強調します。ただし、チーム全体で実施することに意義があるため、可能であれば全員が参加しやすい雰囲気作りを心がけます。
- ファシリテーターの役割: 時間管理を行い、会話が滞りそうな場合に軽いフォローを入れるなど、スムーズな進行をサポートします。最初や最後にファシリテーター自身が共有すると、参加者も話しやすくなります。
- 発表内容の幅: テーマを狭すぎず、広すぎず設定することが重要です。「趣味」というと構えてしまう人もいるため、「最近の楽しみ」「お気に入りの〇〇(食べ物、場所、アプリなど)」のように具体的な切り口を提供するのも有効です。
- フィードバックを促す: 共有された内容に対して、他のメンバーがチャットでリアクションしたり、簡単な感想を伝えたりすることを促すと、一方的な発表で終わらず、会話が生まれます。
バリエーション
- 「My Favorite Thing」: 各自が自分の「一番のお気に入り」を一つ紹介する。モノでも概念でも良い。
- 「最近見つけた良いもの/面白いこと」: 新しい発見やポジティブな出来事に焦点を当てる。
- 「週末ハイライト」: 週末にあった個人的な出来事の中から、チームに話したいハイライトを共有する。
- 写真共有会: テーマに沿った写真を一枚持ち寄り、その写真について簡単に話す。
まとめ
リモートチームにおけるカジュアルなコミュニケーションは、意識的に機会を設けることが不可欠です。「好きなもの共有会」は、短時間かつ手軽に実施でき、メンバーのパーソナルな側面を知る良い機会を提供します。このようなアクティビティを定期的に取り入れることで、チーム内の心理的な距離を縮め、よりオープンで協力的な関係性を築く一助となるでしょう。ぜひ、皆様のチームでも試してみてはいかがでしょうか。