リモートチームの新メンバーを歓迎!オンラインでできる楽しい自己紹介アイデア
リモート環境での新メンバーオンボーディングを成功させるために
リモートワークが普及する中で、チームに新しくメンバーを迎える機会も増えているかと存じます。オフィスであれば自然に生まれる雑談やランチタイムの交流が、オンライン環境では意図的に機会を設けないと生まれにくいため、新メンバーがチームに馴染むまでに時間がかかったり、既存メンバーとの間に心理的な距離感が生まれやすかったりといった課題を感じているリーダーの方もいらっしゃるかもしれません。
特に、チームメンバーが互いをよく知るための最初のステップである「自己紹介」は、オンラインでは形式的なものになりがちです。しかし、工夫次第で自己紹介の時間を楽しいチームビルディングの機会に変えることができます。短時間で手軽に実施でき、新メンバーだけでなく既存メンバーも含めたチーム全体のコミュニケーション活性化に繋がる、オンラインならではの自己紹介アクティビティをご紹介いたします。
オンラインチーム向け自己紹介アクティビティ案
1. 3つの真実と1つの嘘 (Two Truths and a Lie)
最も手軽で、かつお互いの意外な一面を知るのに効果的なアクティビティです。
- 概要: 参加者が自分に関する4つの短いステートメントを用意します。うち3つは真実で、1つは嘘です。他のメンバーは、どれが嘘のステートメントかを当てます。
- 期待される効果:
- メンバーのパーソナリティや背景に対する興味喚起
- アイスブレイク効果による緊張緩和
- 他のメンバーの話を注意深く聞く習慣の促進
- 対象人数目安: どんな人数でも可能ですが、1人あたりにかける時間によって調整してください。少人数(~10名程度)であればより深い対話が可能です。
- 所要時間目安: 1人あたり2~3分程度(発表+質問・回答含む)。全体で人数×3分+説明時間となります。
- 準備物: オンライン会議ツール(Zoom, Google Meet, Microsoft Teamsなど)。必要に応じてチャット機能や共有ドキュメント(Miro, Mural, Google Docsなど)を使用できます。
- 具体的な実施手順:
- アクティビティのルールを説明します。「自分に関する4つのステートメントを用意してください。3つは真実、1つは嘘です。内容は仕事に関連するものでも、完全にプライベートなことでも構いません。ただし、あまりにニッチすぎる内容や、すぐに正解が分かってしまう内容は避けてください。」といったガイドラインを伝えると良いでしょう。
- 各参加者に、事前にステートメントを考えてもらいます。会議中に考える時間を与えることも可能です。
- 順番に1人ずつ、用意した4つのステートメントを発表します。画面共有やチャットに記述してもらうのも良いでしょう。
- 他のメンバーは、発表されたステートメントを聞いて、どれが嘘かを推測します。なぜそれが嘘だと思うか、質問しても構いません。
- メンバーからの推測や質問が一通り終わったら、発表者が正解(どれが嘘だったか)を発表し、簡単にその理由や背景を話します。
- これを全員分繰り返します。
- 成功のためのポイント:
- 嘘は、真実らしく、かつ他のステートメントと比べて少し意外性があるものにすると盛り上がります。
- メンバーがお互いに質問しやすい、心理的安全性の高い雰囲気作りを心がけてください。
- 正解発表後に、その内容について少しだけ深掘りする時間を設けると、よりメンバーへの理解が深まります。
- バリエーション: 特定のテーマ(例:「仕事で一番驚いたこと」「学生時代の意外な経験」など)に絞ってステートメントを作成してもらうことも可能です。
2. マイ・パワポ自己紹介 (One-Slide Introduction)
視覚的に自分を表現し、短いプレゼンテーション形式で行う自己紹介です。
- 概要: 各参加者が、自分自身を表すキーワード、写真、イラストなどを盛り込んだ1枚のスライド(またはホワイトボードツール上のフレーム)を作成し、それを使って自己紹介を行います。
- 期待される効果:
- 視覚情報による記憶促進と理解促進
- 自分を表現する多様な方法の発見
- 短い時間で情報を伝えるプレゼンテーションスキルの向上
- 対象人数目安: 少人数~中人数(~15名程度)。人数が多い場合は、チームやグループに分けて実施すると良いでしょう。
- 所要時間目安: 1人あたり作成時間(10~20分程度)+発表時間(3~5分程度)+質疑応答。全体の時間は人数に比例します。
- 準備物: オンライン会議ツール、プレゼンテーション作成ツール(PowerPoint, Google Slides, Keynoteなど)またはオンラインホワイトボードツール(Miro, Muralなど)。
- 具体的な実施手順:
- アクティビティの目的と手順を説明します。「自分自身をメンバーに知ってもらうために、自分を表す1枚のスライドを作成してください。趣味、経歴、好きなもの、チームでの目標など、内容は自由です。視覚的に分かりやすく表現しましょう。」といった指示を出します。
- スライド作成時間を設けます。会議中に時間を与えるか、事前に作成を依頼します。事前に依頼する場合は、提出期限やファイル形式を指定します。
- 会議中に、順番に画面共有機能を使って作成したスライドを表示しながら自己紹介を行います。
- 発表後、簡単な質疑応答の時間を設けます。
- 全員の発表が終わったら、簡単に感想などを共有し合います。
- 成功のためのポイント:
- スライドの具体的な内容やフォーマットについて、簡単な例やテンプレートを示すと、参加者が作成しやすくなります。(例:中央に自分の写真、周りに好きなものやキーワードを配置するなど)
- 発表時間を厳守するように促します。短い時間で要点を伝える練習にもなります。
- 発表内容について他のメンバーがコメントしやすい雰囲気を作ります。「その写真は何ですか?」「〇〇が好きなんですね、私もです!」など、ポジティブな反応を促しましょう。
- バリエーション: スライドの内容に特定のテーマ(例:仕事への情熱、休日の過ごし方、子供の頃の夢など)を加える、複数枚のスライドを許可する(ただし厳密な時間制限を設ける)。
3. 絵文字プロフィール
チャット機能を活用した、非常に手軽で直感的な自己紹介アクティビティです。
- 概要: 参加者が、自分自身やその時の気持ち、好きなものを表現する絵文字をいくつかチャットで投稿し、その絵文字を選んだ理由を簡単に話します。
- 期待される効果:
- 手軽にパーソナリティを表現できる
- 視覚的で覚えやすい情報共有
- ユーモアを交えたリラックスした雰囲気作り
- 対象人数目安: 人数不問。大人数でもスムーズに実施できます。
- 所要時間目安: 1人あたり1~2分程度(絵文字投稿+説明)。全体で人数×1.5分+説明時間となります。
- 準備物: オンライン会議ツール、絵文字が使えるチャット機能(Slack, Microsoft Teams, Zoom Chatなど)。
- 具体的な実施手順:
- アクティビティのルールを説明します。「自分自身を表す絵文字を3つ選んでチャットに投稿してください。仕事に関連することでも、個人的なことでも構いません。絵文字を選んだ理由を簡単に教えてください。」といった指示を出します。
- 参加者は、指示に従って絵文字をチャットに投稿します。
- 順番に1人ずつ、投稿した絵文字を画面に表示しながら、なぜその絵文字を選んだかを簡単に説明します。他のメンバーは、チャットを見ながら説明を聞きます。
- 全員の説明が終わったら、絵文字を見ながら少し雑談する時間を設けても良いでしょう。
- 成功のためのポイント:
- 絵文字を選ぶこと自体が楽しいプロセスであるため、堅苦しく考えすぎず、直感的に選ぶことを促します。
- なぜその絵文字を選んだか、短いストーリーやエピソードを添えてもらうと、より人柄が伝わりやすくなります。
- 絵文字の種類が豊富なツールを使うと、より個性を表現しやすくなります。
- バリエーション: 特定のテーマを設定する(例:今朝の気分を表す絵文字、行ってみたい場所を表す絵文字など)、絵文字の数を指定する。
まとめ
リモートワーク環境における新メンバーのオンボーディングやチームのコミュニケーション活性化は、多くのチームリーダーが直面する課題です。今回ご紹介した自己紹介アクティビティは、いずれも「短時間」「手軽」「参加ハードルが低い」という特徴を持ち、オンライン環境でも実施しやすいように工夫されています。
これらのアクティビティを通じて、新メンバーがチームに溶け込みやすくなるだけでなく、既存メンバーも改めてお互いへの理解を深めることができます。それは、チーム内の心理的安全性を高め、よりオープンで建設的なコミュニケーションを促進するための重要な一歩となります。
ぜひ、皆様のチームの状況や目的に合わせて、これらのアイデアを試してみてください。そして、チームメンバーが互いをよく知り、より強固な関係性を築くための一助となれば幸いです。