リモートチームで『最近の挑戦』を共有!互いの意欲を知る短時間オンラインアクティビティ
リモートチームの日常に前向きな共有の場を
リモートワーク環境では、オフィス勤務時に自然と生まれていたカジュアルな会話の機会が減少しがちです。仕事以外の個人的な側面や、メンバーが今、何に関心を持ち、どのようなことにエネルギーを注いでいるのかが見えにくくなることがあります。このような状況は、チーム内の相互理解を深める機会を失わせ、結果としてエンゲージメントや一体感の低下に繋がる可能性を含んでいます。
チームリーダーやマネージャーの皆様は、日々の業務遂行に加え、こうしたリモートワーク特有のコミュニケーション課題に対して、どのようにアプローチすべきかをお考えのことと存じます。限られた時間の中で、チームメンバーがポジティブな気持ちで互いに向き合い、新たな一面を発見できるような、手軽で効果的な方法をお探しではないでしょうか。
本記事では、そのような課題に対し、短時間で実践可能でありながら、チーム内のポジティブなコミュニケーションと相互理解を促進するオンラインアクティビティ、『最近の挑戦共有会』をご紹介します。
アクティビティ概要:『最近の挑戦共有会』
『最近の挑戦共有会』は、チームメンバーそれぞれが「最近、個人的にまたは仕事で挑戦していること」を短時間で共有し合うシンプルなオンラインアクティビティです。大それた目標である必要はなく、「早起きを始めた」「新しいプログラミング言語を学習中」「週末に新しいレシピに挑戦した」など、大小に関わらず、自身にとって少し負荷がかかること、新しい試みであればどのような内容でも構いません。
このアクティビティの主な目的は、お互いの意外な一面や、仕事に対する意欲、自己成長への関心などを知る機会を提供することです。共有を通じて、メンバー間に新たな会話の糸口が生まれたり、互いを応援するポジティブな雰囲気が醸成されたりすることが期待できます。
期待される効果
- 相互理解の促進: 普段の業務では見えないメンバーの興味や関心、努力していることを知ることができます。
- 会話のきっかけ増加: 共有された内容をきっかけに、業務外でのカジュアルな会話が生まれやすくなります。
- ポジティブな雰囲気の醸成: メンバーがお互いの挑戦を応援し合うことで、チーム全体の士気が向上します。
- 自己開示の練習: 心理的安全性の低いチームでも、ポジティブなテーマであるため比較的自己開示しやすい環境を提供します。
- 共通点の発見: 意外な共通の趣味や関心事が発見される可能性があります。
対象人数目安
5名〜20名程度。少人数のチームから、ある程度の規模のチームまで対応可能です。人数が多い場合は、共有時間を厳守することがより重要になります。
所要時間目安
全体で5分〜15分程度。参加人数によりますが、一人あたり1分程度の共有時間を目安とすると良いでしょう。
準備物
- オンライン会議ツール(Zoom, Microsoft Teams, Google Meetなど、普段お使いのツールで構いません)
- (必要に応じて)話す順番や簡単なルールを記載する共有ドキュメントやチャットツール
具体的な実施手順
- 目的とルールの説明: 会議の冒頭や休憩時間など、アクティビティを実施するタイミングで、司会者(チームリーダーや持ち回りの担当者)がアクティビティの目的(互いのことを知る、ポジティブな共有の場)と簡単なルールを説明します。ルールとしては、「仕事・プライベートどちらの挑戦でも良いこと」「内容は簡潔にまとめること(例:一人1分以内)」「共有内容に大小や優劣はないこと」などを伝えます。
- 共有の実施: 事前に決めた順番、あるいはその場で挙手や指名などで共有する順番を決めます。一人ずつ、「最近、個人的にまたは仕事で〇〇に挑戦しています」といった形で内容を共有してもらいます。
- 共有内容の例:
- 最近、新しい資格取得に向けて勉強を始めました。
- 健康のために毎日1時間ウォーキングをしています。
- 新しい料理のジャンル(例:スパイスカレー)に挑戦中です。
- 趣味のレベルアップのために、週に一度オンライン講座を受けています。
- 業務効率化のため、新しいツールの使い方を習得中です。
- 共有内容の例:
- 司会者の役割: 司会者は時間管理を徹底し、全員がスムーズに共有できるよう進行します。また、共有後に簡単な相槌や共感を示すことで、話しやすい雰囲気を作ります。「それはすごいですね」「どんなきっかけで始められたのですか?」といった短いフォローアップは場を和ませます。
- 質疑応答/短い感想交換: 全員の共有が終わった後、時間があれば短い質疑応答の時間を設けても良いですが、時間がない場合はスキップしても構いません。チャットツールで簡単に感想を送り合うだけでも、十分な交流になります。
- 終了: 司会者がアクティビティの終了を告げ、参加への感謝を伝えます。
成功のためのポイント
- 心理的安全性の確保: 参加は任意とする、内容の大小を問わないと明確に伝えるなど、話したくない人が無理に話す必要のない雰囲気を作ることが最も重要です。
- 時間管理の徹底: 短時間で終えることが、このアクティビティを手軽に感じさせる鍵です。一人あたりの時間を厳守するよう司会者が意識します。
- ポジティブな反応: 共有内容に対して、批判や否定的なコメントは避け、肯定的な相槌や応援の言葉を心がけます。
- 定期的な実施: 一度きりではなく、週に一度や隔週など、定期的に実施することで、チーム内の継続的なコミュニケーション活性化に繋がります。
- 司会者の積極的な姿勢: まず司会者自身が楽しんで共有することで、他のメンバーも参加しやすくなります。
バリエーション
- テーマを絞る: 「最近、業務改善のために挑戦していること」「最近、健康のために始めたこと」など、共有する挑戦のテーマを具体的に絞ることで、関連する情報交換や応援に繋がりやすくなります。
- チャットでの非同期共有: オンライン会議中に時間を取るのが難しい場合は、チームのチャットツール(Slack, Teamsなど)で「#最近の挑戦」のようなチャンネルを作成し、各自が任意のタイミングで書き込む形式にするのも良い方法です。他のメンバーは、興味を持った投稿にリアクションやコメントで応援を伝えます。
まとめ
『最近の挑戦共有会』は、リモートチームにおいて失われがちなメンバー間のパーソナルな側面の共有を、短時間で効果的に実現できるアクティビティです。互いの挑戦を知り、応援し合う文化を育むことは、チームの心理的安全性を高め、ポジティブな雰囲気の中で業務に取り組む土壌を耕すことに繋がります。
会議の冒頭や終盤、あるいは休憩時間など、少しの時間を活用して、ぜひチームで『最近の挑戦』を共有してみてはいかがでしょうか。この小さな試みが、リモートチームの絆をより一層強固にする一歩となることを願っております。