リモートチームの意外な一面を発見!短時間でできるオンラインアクティビティ
リモートワーク環境下では、意識的にコミュニケーションの機会を設けないと、業務上のやり取りに偏りがちになり、チームメンバーの人間的な側面に触れる機会が減少してしまうことがあります。特に、新メンバーのオンボーディングや、日々のちょっとした雑談による心理的な距離の縮まりが生まれにくいという課題を感じているチームリーダーやマネージャーの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、このような課題を解決し、リモートチームのメンバー同士がお互いの「意外な一面」を発見し、カジュアルな相互理解を深めるための、短時間で手軽に実施できるオンラインアクティビティをいくつかご紹介します。これらのアクティビティは、オンライン会議の冒頭や、ちょっとした休憩時間にも取り入れやすく、チームのコミュニケーション活性化や心理的安全性の向上に貢献するでしょう。
アクティビティ1:私の3つのファクト(Two Truths and a Lie)
概要
自分自身に関する3つの事実を述べ、そのうちの1つだけが嘘であるということを他のメンバーに当ててもらうアクティビティです。「Two Truths and a Lie」として知られるアクティビティのオンライン版です。
期待される効果
- お互いの普段見えない一面を知る機会が生まれます。
- 軽いゲーム感覚で、参加者のエンゲージメントを高めます。
- 会話のきっかけが生まれ、その後のコミュニケーションが円滑になります。
対象人数目安
少人数チーム(3~8名程度)に適しています。参加人数が多い場合は、ブレイクアウトルーム機能などを活用して分割実施することも可能です。
所要時間目安
1人あたり発表・回答・解説で3~5分程度。参加人数×数分が目安となります。
準備物
- ビデオ会議ツール(Zoom, Microsoft Teams, Google Meetなど)
- 必要に応じて、チャット機能や共有ホワイトボード機能(回答に使用)
具体的な実施手順
- 準備: 各参加者に、自分に関する「本当のこと」を2つ、「嘘のこと」を1つ考え準備してもらいます。嘘は、少し信じがたいけれどあり得そうなものが盛り上がります。
- 順番に発表: 順番を決めて、各参加者が考えた3つの事実を口頭で発表します。(例:「1. 私はフルマラソンを完走したことがあります。2. 私は猫を3匹飼っています。3. 私は海外に一度も行ったことがありません。」)
- 回答: 他の参加者は、発表された3つのうち、どれが嘘かを推測し、チャット機能に回答を入力します。(例:「2が嘘だと思う」)
- 正解発表と解説: 発表者が回答を集計した後、どれが嘘だったかを明かし、簡単にその理由や背景について話します。(例:「正解は3の『海外に一度も行ったことがありません』でした。実は学生時代に交換留学で1年間滞在していたんです。」)
- 繰り返し: 全員が発表し終えるまで手順2~4を繰り返します。
成功のためのポイント
- 事前にルールの説明を丁寧に行い、全員が安心して参加できるよう促します。
- 発表する事実に困る人がいないよう、「最近始めたこと」「学生時代の出来事」「趣味に関する情報」など、いくつか例を提示しておくと良いでしょう。
- 不正解でも恥ずかしくない、和やかな雰囲気作りを心がけます。
バリエーション
- テーマを設定する:「私の週末の過ごし方に関する3つのファクト」「学生時代の部活に関する3つのファクト」など、特定のテーマに絞ることで、より共通点を見つけやすくなる場合があります。
アクティビティ2:写真で自己紹介リレー
概要
事前に各自がテーマに沿った写真を1枚選び、オンライン会議の場でその写真を見せながら簡単に紹介するアクティビティです。視覚情報を用いることで、言葉だけでは伝わりにくい個性を共有できます。
期待される効果
- 視覚的にメンバーのパーソナルな部分に触れることができます。
- 共通の趣味や関心事が見つかりやすくなります。
- 写真という具体的な話題があるため、話すのが苦手なメンバーも参加しやすくなります。
対象人数目安
少人数~中人数チーム(3~10名程度)に適しています。一人当たりの持ち時間を調整することで、ある程度の人数に対応可能です。
所要時間目安
1人あたり紹介に1~2分程度+簡単な質疑応答。参加人数×数分が目安となります。
準備物
- ビデオ会議ツール(画面共有機能必須)
- 各参加者が事前に準備した写真データ(PCやスマホ内に保存)
具体的な実施手順
- 事前準備: アクティビティ実施の告知と共に、テーマ(例:「私の仕事のお供」「最近買ってよかったもの」「お気に入りの景色」など)を提示し、それに沿った写真を1枚準備しておくよう参加者へ依頼します。写真は、顔写真や個人情報が過度に写り込まないような配慮を促します。
- 順番に紹介: 順番を決めて、各参加者がビデオ会議ツールの画面共有機能を使って準備した写真を表示します。
- 写真について話す: 写真を見せながら、その写真を選んだ理由や写っているものについて、1~2分程度で簡単に紹介します。(例:「これは最近自宅のデスクに置いた観葉植物です。これがあるだけで仕事中の癒やしになっています。」)
- リアクション・質疑: 他の参加者は、紹介に対してチャットでリアクションを送ったり、短い質問をしたりします。(例:「素敵な写真ですね!」「その植物、育てやすいですか?」など)
- 繰り返し: 全員が写真の紹介を終えるまで手順2~4を繰り返します。
成功のためのポイント
- 写真のテーマは、参加者が気軽に写真を選べるような、ハードルの低いものに設定することが重要です。
- 事前に写真の提出を求める形式ではなく、当日各自が画面共有する形式の方が準備の手間が少なく、参加ハードルを下げられます。
- 時間の厳守を意識し、一人当たりの持ち時間をオーバーしないようにファシリテーターが緩やかにコントロールします。
バリエーション
- テーマを複数用意し、参加者に好きなテーマの写真を選んでもらう形式にする。
- 「幼少期の写真」や「ペットの写真」など、よりパーソナルなテーマに限定する(ただし、プライバシーへの配慮はより重要になります)。
まとめ
リモートワークにおいては、業務以外のカジュアルなコミュニケーションが失われがちですが、今回ご紹介したような短時間で実施できるオンラインアクティビティを取り入れることで、チームメンバー間の相互理解を促進し、関係性を強化することが可能です。お互いの意外な一面や共通点を知ることは、心理的な距離を縮め、チーム全体の心理的安全性を高めることに繋がります。
ここで紹介したアクティビティは、いずれも特別な準備やツールをほとんど必要とせず、オンライン会議の冒頭や休憩時間といった短い時間でも手軽に実施できます。ぜひ、これらのアイデアを参考に、貴社のリモートチームに合った形で取り入れてみてください。チームメンバー同士の絆が深まり、より活発で前向きなコミュニケーションが生まれることを願っております。